昭和55年より大阪の八尾市で開業している透析クリニックです。平成27年に新築しました。長時間透析をはじめ、腎不全保存期の診療にも力を入れています。

フットケアについて

 
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フットケアとは

少しでも長く歩ける足を守り、足から全身を診ること

日常生活で普段、足に気を使うことはあまり多くありませんが、足は体重を支え、移動する上で不可欠なものです。
透析患者は、体の隅々まで血流をいきわたらせる細い血管に高い確率で障害をおこします。
糖尿病があれば、より重症になりやすいといわれています。
足は全身の疾患を診ることの出来る窓です
心臓から最も遠くに存在するため、血管の状態が現れやすく実際に触って足が冷たいと感じたなら、まず脈を触れてみることが、動脈硬化症病変の有無を察知することにつながります。

フットケアフローチャート

 

当院では全患者に対し毎月のフットチェック、半年に1回のABI・TBI検査を行っています。
下肢の血流障害を疑う症状があれば下肢動脈エコーで評価し、必要に応じて早期に専門科への受診をすすめています。
 

フットケアで行っている治療紹介

 

PADの進展予防や保存的治療として、光線療法や運動療法、高濃度炭酸浴も導入しています。
 

大道クリニックフットケアシステム

紙でのフットケア管理

システムを用いてのフットケア管理
 
 

フットケア管理システム

オリジナルのフットケア管理システム

 ファイルメーカーで作成しiPadで運用しています。
業務の効率化と正確な情報共有を目的に作成。
ABI・TBIや下肢動脈エコーの検査所見も時系列でみることができます。

以前は紙媒体のチェック表を用いていましたが、紛失や汚染のリスクがあり、視覚的な情報を表現しにくいといった問題点がありました。

対して新しいシステムは足の写真を撮影することができます。
写真だと皮膚の色調や変形も分かりますし変化も捉えることが可能です。

またiPadは持ち運びが可能ですので、撮影した写真を患者に見せ、自身の足の状態を把握して貰うこともできます。

そこからセルフケアに導く指導ができるようになりました。

 高濃度炭酸浴

シードルエコ

 当院では2012年10月より人工炭酸泉製造装置を用いて炭酸浴を行っています。
これは炭酸ガスボンベを使用し、お湯にボンベから二酸化炭素を吹き込み1000ppm程度の炭酸水を作製するものです。
 
炭酸浴の効果として
・血液の循環が良くなることにより、血行障害が改善します。
・炭酸ガスの気泡が皮膚から吸収され血管を拡張し、血流を良くするため、皮膚疾患の改善に役立ちます。
 
当院では足に冷感がある人、足趾の色の悪い人、血流障害のある人、また希望にも応じて炭酸浴を行っています。
足浴バケツを用いて37~38℃の炭酸泉に足を浸してもらっています。
 
血流を良くするだけでなくリンパの循環改善にも活用しています。
乳がん術後のリンパ節の流れが悪く腕が腫れやすいため、リンパ節の流れを良くして腫れを予防。 

  

光線療法

レインボーライト

 この機器は近赤外線に加え近紫外線を同時に照射(太陽光に近い)する光線療法の装置です。
 
近赤外線には深部発熱、抗炎症・鎮痛等の作用が、近紫外線には再生、殺菌等の作用があり、当院では関節痛・PAD(末梢血流障害)・潰瘍等に使用しております。
 
時間は一か所10分~20分程度で透析中に施行しています。

 

レインボーライトQ&A

レインボーライトを照射すると、その中に含まれる近紫外線が潰瘍幹部を殺菌し、近赤外線は細胞機能賦活作用や表皮再生促進・肉芽発生・血管神経新生作用を分担します。 

近赤外線は、硬直・拘縮した関節・筋肉を深部発熱作用で弛緩させ、消炎鎮痛作用をもたらします。また、近紫外線は筋肉細胞の合成、代謝機能も賦活します。 
つまり、痛みを抑えながら関節の拘縮を和らげ、筋肉の短縮を改善し、血行・神経機能の新生されることを期待しています。

Ⅰ. 近赤外線は皮膚内部に浸透して、持続的な深部発熱作用をもたらします。
 Ⅱ. 近赤外線の作用は細菌を局所発熱で弱毒化し、白血球による細菌、老廃物の貪食効果を上げ、線維芽細胞・血管内皮細胞の増殖、活動を促します。 
Ⅲ. 近紫外線は、さらに強力な殺菌作用を持ち、近赤外線深部発熱効果で離反・弱毒化した細菌を死滅させます。

今までの光線治療器のほとんどは、赤外線(特に遠赤外線)のスペクトルで、その効能は一過性の皮膚表面の温熱効果作用のみでした。
レインボーライトは体に有効な近紫外線・近赤外線の二波長帯をコントロールし、混合照射しています。

オゾン層の破壊や地球温暖化により、今の太陽光は人体に有害な紫外線(UVーC)や熱戦が含まれることもあります。
レインボーライトは特殊加工フィルターによりUV-Cや熱戦を抑え、まったくクリーンな太陽として、特に体に有効な近紫外線・近赤外線を効率よく照射できるように設計されています。

安全面には万全を期していますが、初回照射や皮膚が敏感な方は布(薄い衣類など)の上から1~2回照射し様子を観察しています。 
 
当クリニックでは現在のところ特に異常は見られません。

通常の照射では影響はありません。
ただし、患者様が直接光をのぞき込まないよう体位や照射角度に注意をしています。
また、当クリニックでは遮光眼鏡も用意しています。